TAI
工房
チタンティップについて
1.チタンティップを使う目的
ラインメンディングしやすくすることで、ジグヘッド操作時の余計な動きをなくす。
結果的に、ワンキャスト中のアジがバイトする時間が増え、釣れるチャンスが長くなる。
2.チタンティップの利点
<チタンティップの利点>
【その1】 0.3g!
ソリッドティップに比べて、少な目に言って0.3gくらい軽いジグヘッドを扱えるようになる。
例えば、ソリッドティップのロッドを使い、少し風がある時に1.3gくらいから操作感を感じる方が、チタンティップを使えば1.0gを使うことができます。
表層やシャローで軽量ジグヘッド使いたいが、風が...という時に、持っててよかったとなる。
【その2】 情報量増
劇的ではないですが1割くらいでしょうか、かすかな情報量が増えたため空合わせが増えました。おそらくショートバイトやミスバイト、ちょっかい出したような類だと思います。掛ける技量が足りないのかもしれません。また、使ってもらっている方も同じように、かすかな情報量が増えたため、少し空合わせが増えたそうです。
【その3】 アジを見つけるのが早くなることがある
最初の1匹、またはミスバイトを突破口にして探っていくと思いますが、最初に微妙な違和感、かすかなバイトだった場合、今まで気づけなかったことが突破口になることがある。
【その4】 楽
その1と本質的には同じなのですが、ラインメンディングが楽=釣りが楽です。
3.ソリッドティップ、チタンティップの違い
潮流や軽量ジグヘッドの操作感を感じようとすると、柔軟なティップが優れるのですが、ソリッドティップだと長くしなければならず、結果、ペナペナロッドになりがち。
チタン素材は、カーボンソリッドティップに比べ強度があるため、細く、急テーパに仕上げることができ、ペナペナにならずに柔軟なティップにすることができます。
4.チタンテーパ調整の必要な理由
市販の単純テーパのものを使い、強いブランクスに合わせるとなるとチタンが長くなってしまい、先端重量がアップして、振り抜けが悪く、ロッドバランスの悪いロッドになってしまいます。
そこで、ブランクス剛性に合わせつつ、先端の繊細さを損なわず、先端重量がアップしないようなテーパに調整することで、振り抜け、ロッドバランスのよいチタンティップロッドに仕上げています。
<チタンティップのベンディング例>
ラインメンディング後や、微テンションで軽くスィープしている時にこのような曲がりになります。
3枚目は、しっかり曲げた時のベンディングカーブ




5.ショートチタン志向
40tカーボンブランクスの復元力・収束の速さの恩恵をうけて、チタンティップの標準的な長さ15cmでティップのダルさをあまり感じず、特に不満もなく使ってきました。
複数のブランクスで数本チタンティップを作ってみて、ブランクスの強さよりもチタンティップの長さ、強さで操作感が決まってしまう。 逆に言えば、キャスト時を除き、リグ操作中はブランクスの違いが分かりにくいと思うようになりました。
操作感だけで言えば、もう少しチタンを短くしても同じティップの入り具合にできるので、試しに短いチタンにしてみました。
結果、シャキッと感がよくなり、特にキャスト時の振り抜け感、爽快感が増して、短い方が気持ちいいロッドになりました。 極端にティップが曲がるので曲損が心配(初めて見た人が、ありえない曲がり!?とビックリしてました)でしたが、春アジ中盤から後半を使い続けて特に問題ないことが分かりました。 抜けアタリも感知できたので、OFF感度的にも許容範囲。
15cmの方が扱いやすいのは当然なのですが、リグ操作感とシャキッと感・キャストフィール向上は相反します。 操作感がある程度欲しいなら14〜5cm。
シャキッとしたのが好みなら、操作しづらいと感じるぎりぎりまで短くするのがベストと思います。自分的には、8〜10cm(ブランクスのティップ強度による)が好みです。
これ以上短く柔軟なティップは、チタンが曲がってしまうのでNG。曲がらないようなティップはチタンにする意味がないので、ソリッドティップという選択になります。
ロッド組立依頼時には、8〜15cmの範囲で操作感重視か、シャキッと感重視かで選んでもらうことになります。
6.ティップのテーパ形状について( 2026/1 新規 )
チタンは単一素材のため、カーボン(カーボン繊維+樹脂固め)と比べて曲げ強度が高い特徴があります。ソリッドティップは、短く強テーパにし過ぎると、縦割れしやすくなります。
チタンは単一素材で縦割れしないので、短くすることができますが、
単純テーパでは、
①チタンティップの根元側、つなぎ部分に負荷がかかりやすくなること
②先端の曲がり込みを大きくしようとすると長くすること
③また、長くなれば重量増、キャスト時のしなりの慣性が大きくなってしまうため、
短いティップと比較して相対的にペナペナ感を感じます。
【①の軽減策】
チタンティップの根元側にテーパ変化(強、弱)を設定する。
負荷のかかる部分が強度のあるテーパ変化部~強テーパ部分に移り、繋ぎ部分の曲げ負荷が軽減される
【②の軽減策】
①で設定した弱テーパ部分で必要な曲がり量となるようにテーパ変化点の径を決める
さらに、弱テーパ部分の先端よりの範囲をさらに弱テーパとする多段テーパ化
することで、単純テーパの欠点①、②を補足して短くかつ追従性能を損なわないティップとなります。 結果、③も生じなくなります。
当方で、新作・補修の際に150㎜程度のチタンティップとするのは上記理由からです。
参考までに、チタンチップのベンディングカーブ(計算値)を掲載します。
小径かつ長い素材のため、厳密な計算結果とは異なりますが、テーパ形状や長さと曲がり量の相対比較として参考ください。
オリジナルはアジング向けの3段テーパの例です。




